たてものがたり
株式会社やなみが取り扱う物件は、
空き家となりボロボロになってしまった古民家や
一般的な不動産市場に乗らないような町家が多いのです。
なぜなら、株式会社やなみは
建物の改修とその転売や賃貸が目的ではなく、
地域の歴史や人の生活文化と共に永い時間を過ごしてきた
伝統ある古民家や町家を守りたいからなのです。
ここでは、これまで株式会社やなみが手がけてきた
建物とその物語をご紹介します。
北龍野の町家のたてものがたり
■物件のものがたり
この物件は龍野城下町の一番北東に位置している。明治5年の建築であり、本格的な独立茶室や書院の欄間の透かしの意匠等、茶道好きの人が建てたのが良く伝わる建物である。
■改修のものがたり
住んでいた方が亡くなられた後に解体の話が浮上したが、この物件は典型的な龍野の町家が改変されずに残っている貴重な建物である。さらに、小規模な町家ながらも独立した茶室が残されており、城下町龍野の茶道文化を伝える面からも重要であるため、弊社で買い取り修復した後に活用の調整を行うこととなった。今後は店舗兼住宅として使用されることが決まっている。
赤穂市花岳寺前の町家
■物件のものがたり
浅野家の墓地があり赤穂義士の遺髪と木像が納められており、大石神社と並んで赤穂義士関連の代表的施設である花岳寺の正門の真ん前に位置し、景観的、観光的にも大変重要な位置にある。赤穂市民なら誰もが知っている食堂として使われていたが、人気がなくなってから久しく、外観も朽ちてしまっていた。
■改修のものがたり
潰してプレハブ住宅に建て替えるという話があったが、赤穂にとってあまりにも景観、観光面で大事な場所なので、地元の有力者から相談を受けた。弊社から所有者に働きかけた結果、改修して残していただけることになった。今後は住居として使用される予定である。
宍粟山崎老松酒造店舗
■物件のものがたり
創業250年の老舗の酒蔵であり、住居および店舗として使用されていた。かつて酒造りが盛んだったころの宍粟山崎の城下町の風情を残す、酒造りの建物が並んでいる通りに位置している。
■改修のものがたり
現在、山崎の中心市街地では酒蔵や伝統的な町並み、食、緑の景観など、城下町の魅力の再発見とまち全体を楽しんでもらえるようにしていくことで、交流人口さらには定住人口の増加を図り、地域の活性化を実現させるための活動(よいまちプロジェクト)を続けている。この物件の改修は、このプロジェクトの取り組みに賛同した物件の所有者が、活動を盛り上げるために自主的に整備に取り組んだものである。今後は、老舗酒造の庭を眺めながら、発酵料理を楽しめるレストランや、地酒の販売施設として活用される予定である。